SMOOCH!

Ⅲ.さよなら、



    たばこのあじ



重ねた手を
貴方は今も覚えてる?

ガラス越しの恋
だったのかもしれない

見えない壁がいつだって
あたしたちを阻み
あたしたちは二人
気づかぬふりを続けて

もう無理だと
そう小さく笑ったあの日の
あなたの大人びた横顔に

あたしはやっぱり
まだ子供だ、と

だって最初から
わかりきっていたこと

それでもかくして
いつしかかくしたものは
消えてなくなると、
信じてやまずに

さよなら
言葉に出せなかった

最後の口づけは
やっぱりたばこの味がしたから

涙がとまらなかった、

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