蒼

ゴソゴソと教科書を入れるリース。


せっかくだし色々話をしなきゃ！


｢リースってハーフなの？｣


｢うん、母さんがイタリア人なの。｣


｢すごい！じゃあ今までイタリアにいたの？｣


どうりで美人なわけだ。


｢うん。春休み前まではイタリアだったよ。｣


｢へー…日本語上手いね。｣


｢お…父親が日本人だから。それに親戚に日本人がたくさんいるし。｣


｢そうなんだ。…あ、ごめん。あんまり聞かない方が良かった？｣


｢ううん。そんなことないよ。それにこれから琳玖には色々と世話になるし。｣


｢…ありがとう。｣


どうしよう。本当に嬉しい。先生って実は神様だったかもしれない。


｢じゃあ質問たくさんするね！えーと、どうしてこの短大にしたの？そして何故途中から？｣


あたしがそういうとリースは嬉しそうにあたしを見た。


可愛い…。


｢よくぞ聞いてくれました！あのね、人捜しに来たの！｣


………人捜し？