そこから先は
校門が近づいて来るに従って、あたしたちは戦闘モードに入っていく。



なぜかというと、あたしたち2人は周りに比べてかなり派手だから毎日教師達と戦わなければなからないからだ。



髪の色も化粧もルーズソックスもアクセサリーもあたしたちを包んでいるほぼすべてのものが校則違反なのだ。



「お前ら、まだ髪を黒くしとらんのか!」



来た。



生徒指導、教頭、担任。



あたしたちが登校すると、教師達は一斉にかかってくる。



「化粧も禁止だと何回言わせるんだ!」


「装飾品もつけすぎだ!」



教師たちは口々に怒鳴りつけてくる。



装飾品て…



じゃああんたのヅラも問題視しろよ。



あたしたちはやつらの間を全力疾走ですりぬけながら叫んだ。


「あ〜もう、うるせぇうるせぇ!」


「お前らそれしか言えねえのかよ!」



背後で教師たちのため息を感じた。



ため息を聞くのは今日何回目だろうか。
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