Tactic
「ごめんな?兄貴」
驚くくらい、素直に謝ることができた。
あれだけ、トーコの片思いの相手でもある兄貴を敵視していたのに、兄貴の俺に対する愛情が痛いほど伝わって……己がいかにバカでガキだったかが痛感できた。
今度は俺がーーいつか兄貴の為にーー。
俺が謝ったことに驚いて兄貴は一瞬、目を丸くさせるが、すぐに目尻を下げ微笑んで、俺の頭をくしゃりと撫でた。
「若宮呼んでくる。お礼言っとけよ」
ーーえ?
俺は目を見開いて、慌てて上半身を起き上がらせ、病室を出る兄貴を止めようとした。
「兄貴!!待って……」
そう言ったつもりが、既に遅かった。
兄貴が病室を出て、数秒後、トーコが入れ替わりに俺の病室へと入ってきたのだ。
驚くくらい、素直に謝ることができた。
あれだけ、トーコの片思いの相手でもある兄貴を敵視していたのに、兄貴の俺に対する愛情が痛いほど伝わって……己がいかにバカでガキだったかが痛感できた。
今度は俺がーーいつか兄貴の為にーー。
俺が謝ったことに驚いて兄貴は一瞬、目を丸くさせるが、すぐに目尻を下げ微笑んで、俺の頭をくしゃりと撫でた。
「若宮呼んでくる。お礼言っとけよ」
ーーえ?
俺は目を見開いて、慌てて上半身を起き上がらせ、病室を出る兄貴を止めようとした。
「兄貴!!待って……」
そう言ったつもりが、既に遅かった。
兄貴が病室を出て、数秒後、トーコが入れ替わりに俺の病室へと入ってきたのだ。