Tactic
「じゃあさ、卒業式は来てくれよな?」
「ヤだ。行かねー」
ベッドに寝転がりながら、俺は雑誌を読み始める。
「なんで?」
唇を尖らせ、俺は黙る。
なんでって……トーコはきっと、兄貴に告白するから。
「あー、もういいだろ?俺、眠てぇの。ほら、出てって。今から誠吾さんちに行くんだろ?」
「え?ちょっ……おい、智也!」
兄貴を俺の部屋から追い出した。
まだ少し、トーコのことを考えると胸が痛む。
完全に吹っ切れたワケじゃねぇ。
きっと、今トーコの姿を見れば、俺の気持ちはぐらりと傾くだろう。
だから、会えない。
学校にも行けない。
「ヤだ。行かねー」
ベッドに寝転がりながら、俺は雑誌を読み始める。
「なんで?」
唇を尖らせ、俺は黙る。
なんでって……トーコはきっと、兄貴に告白するから。
「あー、もういいだろ?俺、眠てぇの。ほら、出てって。今から誠吾さんちに行くんだろ?」
「え?ちょっ……おい、智也!」
兄貴を俺の部屋から追い出した。
まだ少し、トーコのことを考えると胸が痛む。
完全に吹っ切れたワケじゃねぇ。
きっと、今トーコの姿を見れば、俺の気持ちはぐらりと傾くだろう。
だから、会えない。
学校にも行けない。