Tactic
辺りが騒がしくなった。

どうやら卒業式が終わったらしい。


「あ、先輩にお花渡さなきゃ!」


私は駆け足で、屋上から運動場へと向かった。




卒業生で賑わう運動場。

写真撮影で盛り上がっていた。


私はキョロキョロとしながら、先輩を探す。


あ、いた。


群集の中に、黒い短髪、いかにも真面目で爽やかな笑顔を放つ先輩がそこにいた。


鼓動は、激しく動いていた。



< 209 / 305 >

この作品をシェア

pagetop