Tactic
「あれ?あれ?なんで真っ赤になるわけ?まさか、もう体験済みとか……」


俺は安司の頭を軽く殴った。


「するわけねぇだろ!」


「若宮とはエッチしてないんだ。来る者拒まずの智也が、しないだなんて……本気とか?」


「あいつから……迫るようなタイプじゃねぇだろっ?たく、なにバカなこと妄想してんだよ、安司は」


「あ~そ~。なら、会ったりしても大丈夫だよね?」


「え?会うって何が……?」


安司は携帯をいじって、何やらメールを打っている様子。


「おいっ!安司!」


安司の肩に手を置いた俺に振り返って、安司は携帯電話のディスプレイを見せてきた。
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