Tactic
女の腰を撫でた。


それは、少し汗ばんでいて濡れていた。


俺の上で、女は律動を繰り返す。


俺は荒い息を吐き出しながら、名も知らない女の顔をトーコの顔へとだぶらせた。


想像する。


今、この俺自身を受け入れ何度も上下に動くのはトーコだと。


想像して


瞼の裏で


トーコの乱れた表情を思い浮かべて


俺は果てを見た。
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