Tactic

side智也

明け方の空を俺は見つめた。


窓は外の空気と室内の熱気の温度差により、くもったまま。


手で窓を撫で、空が見えるようにする。


「冬休みも、もう終わりだね」


背後から俺の肩にあごを乗せ、リエさんはそう呟いた。


「寒くない?智也くん」

唇が俺の肩に触れる。


半分、寝ぼけ眼なリエさんは自らかぶっている毛布を俺にもそっとかけた。


「よかったんですか?貴重な冬休み……俺なんかと一緒にいて……」


そう言った途端、俺の体はリエさんによりベッドへと押し倒された。


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