私の好きな人
会場内に入ると、思いのほか和やかな雰囲気だった。

上辺だけの和やかさなのかと思うと哀しくなってきた。


部長さんの姿を見つけ、近づこうとしたとき誰かが私の制服の裾を掴んだ。

振り返って見てみると、制服を着た女の子が立っていた。


「高卒だよね!?ウチとおんなじじゃん!」


いきなりの事で驚いたが、ここで無視するのも感じが悪い気がして、


「そう…だね。」

と、一言返した。





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