私の好きな人
時間もあっという間に過ぎ、17時になろうとしていた。
そのころには、営業部の人がほとんど帰って来ていて、各々が自己紹介をしてきて、それに答えつつ、宮崎さんの説明を聞いているような感じだった。
「佐藤さーん。」
後ろから部長さんに呼ばれたので、振り向くと手招きをしていた。
小走りで近づいて行くと、ニッコリと微笑まれて
「帰ろうか?」
と言われた。
「……………」
全くもって意味が分からなかった。