私の好きな人
秘密
なぜ、彼女は泣いていたのだろうか……
気になって眠れない。
そうだ、高橋に聞けばわかるかもしれない。
『……はい。高橋ですが…どうしたんです?こんな時間に。』
「いや、この頃、佐藤さんはどうかと思ってね。」
『あぁ、俺、外回りしてるんで中のこと分からないんですよ…すいません…。』
役立たずめ……そう言おうとしたときだった。
『あ!でも、この頃元気がないって野中が言ってましたよ。どうしたんですかね?佐藤さん。』
野中か……
「わかった。ありがとう。外回りがんばれよ。」
電話を切り、野中に電話をした。