私の好きな人
少し残念そうな顔をすると、
「ナイフが出てくるなんて尋常じゃないけどなぁ…」
といい、私の手を取ると給湯室を出た。
「仲原部長ー!」
宮崎さんがいなくなった方向から、高橋さんが走ってきた。
「どうした、高橋…ナイフ、まだ持ってたのか?」
「あ!ってそんなことより、宮崎さんどうしますか?どっか行ってしまいましたよ!」
「うーん…佐藤さんが無事なら、それでいいよ。」
「いや、また襲い掛かって来るかもしれませんよ?」
「それはないですよ。」
私は言った。
「ないです。絶対に…」
「なんでそんなこと言えるの?こっちは心配だよ?」
高橋さんが心配そうな顔で言う。