私の好きな人


エレベーターに乗ると、2人だけだったので、少し話していた。

3階で、女の人が2人入ってきた。
「ねぇ、ほら、あの子だよ。ナイフ突き付けられたの…」
「何したのかしら…」


いつもこんなかんじ…

ひそひそ言われて、見られて、はっきり言って辛くなる。

真弓にも悪い気がして……


真弓の部署は5階にある。





「ねぇ、真弓、5階…着いたよ?」


「………………」


何も言わずに、じっと女の人たちを見ている。
女の人たちもその視線に気づき、ひそひそ話すのも、見ることもしなくなった。


結局、エレベーターのドアは閉まってしまい、真弓は7階まで一緒に来た。





< 63 / 72 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop