記憶の引き出し(短編)
 毎日の忙しさに追われて、過去に思いをはせることもなくただ日々を生きていた。


思い出そうとしても思い出せないできごともあるのに。


なぜだろう。


閉じていたはずの思い出の引き出しがなんの断りもなく開き、今この瞬間、私は間違いなくあの時の私に戻っている。
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