【完】恋の欠片―ユアン編―㊤
私は恥ずかしくて窓のほうに視線を逸らした。



「…無理して言ったんでしょ」



「は?」



「怜奈がいたから…無理して“好き”なんて言ったんでしょ?」



私…最低だ。



こんなこと、思ってないのに……。



雪兎、怒るかな…。



そう思ってたらいきなりおでこを指で弾かれた。



「ばーか」



「…え?」



雪兎を見ると、笑っていた。

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