恋愛アドバイサーズ
一気に笑顔になる部長をみているとなんだか心の奥が和む。
あぁ、こんな感情、たしか前にも感じたな。
そう、私が始めて部長と会った日だ。
たしか、あの時も部長の笑顔に心和んだんだ。
「僕はですね、なんと貿易会社勤務ですよ!!」
「そんな人がどうしてこの会社を??」
「だって、恋愛クリニック部がしたかったんだもん♪」
……だもんって可愛くないし!!
「で、山田先輩は何をしてたんですか?」
インテリは偉そうにメガネをクイっと上げて、一言。
「スパイだ」
……これはボケ?
私はツッコまなくちゃいけない??
え?本気??ボケ??
どっち?!
「ただ、スパイは大変でな。体力がないから廃業にしたんだ」
そして、再びメガネをクイっとあげて不敵な笑み。
この人に関わるのはよそう。
全身鳥肌が立つ中で、そう硬く決心した。
「まっ!とにかく、そういうことでちょうど、あの頃のメンバーが揃いアドバイサーズとして働くことになったんですよ」
……メンバーが全員仕事を辞め、その時にアドバイサーズを結成。
すばらしい偶然ですね♪