恋愛アドバイサーズ
「何をアナタまで驚いているんですか……」
インテリメガネはフーッと溜息をつきながら細長い指でクイッと自称特注品であるメガネを押し上げた。
「だだだだだだって、県内ですよ?県内ってどんだけ人口がいると思ってるんですか?!
なんですか?!
ゆくゆくは日本全国民の顔と名前の把握ですか?アナタの脳はどうなってるんですか?!」
「高畑さん、何言ってるんですか(笑)
そんなわけないでしょ」
インテリメガネが爽やかに笑う姿を見て、なんだか必死になった自分が恥ずかしくなる。
「ですよねぇ〜。本当、私ちょっとおかしくなってました。
日本っていったって、物凄い人数ですもんね。1億越えですもんね。普通無理ですよね」
「……そんな事言ってるんじゃないですよ。
この僕が、こんな国に納まってるような人間だと思ってるんですか?」
……はい?
一瞬何を言ったのか理解できずに私は目を見開きインテリを見た。
「ゆくゆくは日本は勿論のこと。世界中の人々の顔と名前と……あと、出来れば苦手なものまでを把握していくつもりですよ」
アナタは何を目指してるんですか。
世界征服デスカ?