恋愛アドバイサーズ
「あらっ?そういえば、今日見たいテレビがあったんだっけ。帰るわね」
「美鈴先輩……テレビなら事務所で見たら良いじゃないですか」
「ん〜……でもねぇ。
まぁ、ぶっちゃけるとちょっとこの空気苦手なのよねぇ。だから、朋ちゃん、あとはよろしくね。うふふふふ」
あらぁ、本当ぶっちゃけちゃいましたね。
しかも、もう既に階段下りてるし。
ってことは、残ったのはインテリメガネと私??
チラッとインテリメガネの様子を伺うとまたもやアゴを手で触り、何かを考えているようだった。
「あのっ、山田先輩は帰らないですよね??」
「ん?何ていうかだな、隣町辺りで誰かが僕を呼んでいる気がする」
はい?
「だから、ちょっと行って来る」
「ちょっちょっと、山田先輩??誰も呼んでないですって!!」
インテリメガネの背中に呼びかけるが、必死の訴えも聞かず、山田先輩は走って逃げて
……いや、隣町へと走っていった。