恋愛アドバイサーズ
「あ〜、どうしちゃったんですか。あ〜、ほら、笑ってくださいよ。朋さんは笑顔の方が可愛いですから。
いや、勿論、泣いてても可愛いですよ?でも、何ていうんですか??早く笑ってください」
必死にあたふたと両手両足をバタバタさせる部長が面白くて、笑ってしまう。
「やっと、笑ったぁ」
「部長……部長も、泣きたかったら泣いていいんですよ?」
涙をハンカチで拭いながら、部長に言うと、部長は目を丸くした。
「なんで?僕、どんな顔してますか??」
部長は、俯くと少し笑った。
だけど、その笑顔は本当の笑顔なんかじゃなくて困ったような笑顔。
「泣きそうな顔、してますよ。部長の方こそ何があったんですか?」
「そうですね……何から話せばいいんでしょうね」
とりあえず、紅茶淹れなおして来ますね。と部長は席をたつ。
部長の姿が見えなくなってから、私は、ふぅっと息を吐いた。
不思議だった。
なんで私、泣いちゃったんだろう。
なんで、胸がこんなに苦しくなったんだろう。