漆黒の眼―死神の契約―
第1章 始まり
プロローグ
昔から私の目には、普通の人には見えないものが見えた。
それは多分霊とか呼ばれているもので、そりゃもう、見ただけでは人間と区別がつかないくらいはっきり見える。
小さい頃、自分に異能があると知った時は、自分が今話しているのは本当に生きた人間だろうかと不安になったりもしたが、今は霊独特の『気』を感じ取れるようになってきたので区別くらいはできる。
だから最近はずっと見て見ぬフリをしている。
しかしいるとやはり気になるもので、つい見てしまう。
そうすると彼らが気付いて話しかけてきたり、何もない所をじっと見つめている私を周りの人が不思議がったりと、色々大変だ。
そんな生活を送る橘 柚葉(タチバナ ユズハ)、17歳は、まだこれからやってくる恐ろしい、おぞましい日々のことなど、知る由もなかったのでした...
それは多分霊とか呼ばれているもので、そりゃもう、見ただけでは人間と区別がつかないくらいはっきり見える。
小さい頃、自分に異能があると知った時は、自分が今話しているのは本当に生きた人間だろうかと不安になったりもしたが、今は霊独特の『気』を感じ取れるようになってきたので区別くらいはできる。
だから最近はずっと見て見ぬフリをしている。
しかしいるとやはり気になるもので、つい見てしまう。
そうすると彼らが気付いて話しかけてきたり、何もない所をじっと見つめている私を周りの人が不思議がったりと、色々大変だ。
そんな生活を送る橘 柚葉(タチバナ ユズハ)、17歳は、まだこれからやってくる恐ろしい、おぞましい日々のことなど、知る由もなかったのでした...