歌詞集〜路端で咲く詩〜
梅花

木枯らし過ぎた無機質な
並木道を通り抜け

新たな芽生えを待っている嗚呼 嗚呼 嗚呼


無常なんて難しい言葉
今なら少しは分かるかも

ふと見上げた
白い花びらが
嗚呼 枝に付いて


「あれは桜かな?」違うよあれは
春を告げる草と言う花



桜よりも静かに咲き
太陽より月が似合うね

それはまるで幻想の下
月明かりが花に透けて
僕の瞳を奪っていった





この街を覆う剥き出しの
アスファルトを裂いて
あの曇天の空を突く様に
嗚呼 嗚呼 嗚呼

無常なんて悲しき意味に
踊らされ地を這うのは嫌だ
月明かりの下を歩く 
嗚呼 嗚呼 嗚呼

白い花びらが舞い散る
ただ ただ

枯渇した大地を覆う
煌めく白雪の様

誰に見取られることもなく
散る花


桜よりも静かに散り
朝日よりも闇が似合うね
それはまるで幻想の下
月明かりが花に透けて


その散り様 無常を奏で
残る枝に実を結ぶ
何年後もただそこで在れ
月明かりで煌めいて
僕の瞳を奪い去る


そしてまた静かに
春を告げる




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