自由帝の笑顔の嘆き
「って事で俺は旅に出るから宜しく」
「…言ってる意味が分かりません。お坊ちゃま」

次の日、関口一番にロキはセバスに旅に出る旨を伝えた。
目的地はヘル王国。

自分の目で全てを確かめるつもりだ。

「大体、そんなのお父様が許しはずが無いでしょう」

ちょうどその時、ロキの父親が通った。

「おう。俺がどうかしたか?」
「おう、親父。俺、旅に出るから」
「はぁ?セバス、どういう事だ?」

父親がセバスに詰め寄る。

「何処から聞いたのか、ヘル王国の状況を知りまして、実際に目で確かめると言って聞かないんです。お父様からもなんか言ってださい」
「…ロキよ」

父親が神妙な声を出す。
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