kiss!
「じゃっあのせんぱ・・・」
『陸弥ー?早くして?待ちくたびれちゃった、あたし。』
電話越しに女性の声が聞こえた。
『あぁ、うん。じゃあね?宇依那ちゃん。』
「は、い・・・。」
ガチャン
ドクン・・・――ッ
電話を切り床に座り込む。
彼女、居たんだ。
先輩。
そりゃそうか。
ははっ・・・
色んな気持ちが心に詰まって、苦しくなった。
―聞けば良かったのに―
後から後悔するあたし。
「情けないな・・・。」
先輩にすぐメールを打った。
《映画はやっぱり行けません。》
メールは帰って来なかった。
ホントに終わり。