15のとき
「正直…荷が重いんだ…。」
彼はボソッとつぶやく…。
そして
フーっと深いため息をつき、視線を窓の外へ移した。
「僕は…母には特に感謝してるんだ。僕のためにいろんなもの犠牲にして、たくさんのもの与えてくれたから…。だから期待に答えなきゃってそれだけだった。でも…」
彼はもう再びワタシの方へ向き直り
「奈美にだけ話すんだ。聞いてくれる…?」
と、そのどうしようもない孤独の眼差しを向けた。