15のとき

「奈美にそんな男の子がいたなんて…、お母さん自分のことばかりで、何も気付いてあげられなくてごめんね…。」


私は、こんなに面と向かって母と話し合ったのは、どれくらいぶりだろうと考えた。


思えば


母が父と離婚してからというもの


すれちがいの生活続きで、「おはよう」の挨拶すらもままならなかった。




だから



実の親子なのに、なんか久しぶりに会った親戚と話すような変な感じだった。




母は黙って聞いていた。


少し考えるようにして…
< 169 / 189 >

この作品をシェア

pagetop