15のとき

私は、思わずそう叫んでいた…。


みんながびっくりした表情でこっちを見ている…。



ワタシ自身も、自分の声の大きさに「こんな大声が…」驚いていた…。


でも…、その日勇気は初めてワタシを見てくれた。


そのやつれた目で…。


私はうれしいくせに、たまらなくなって慌てて目を反らせてしまった…。




「勇気は悪くなんかない…!自分の好きなことやってただけだもん…。居るべき場所にいただけだもん…。ワタシだって…、そうだった…。」



涙で言葉が詰まってしまい、思うようには話せない…。


しかし


このイタイほどの気持ちは…



たしかに勇気に届いていた…。



彼は


今まで聞いたこともないくらいボリュームを上げて泣いた…。
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