15のとき

私はそっと彼に歩みより、彼をだきよせた。

大丈夫


大丈夫だよ…


お母さん絶対げんきになる…!




何度も

何度も…


そんな言葉がけを繰り返しながら…。




勇気は…


私の腕の中で、「うんうん…」と首を縦にふった。



三つも年上の彼が…


このときばかりは、まるで幼い子供のように思えてならなかった…。





彼がいつかのカラッポだった私を救ってくれたように…



今度はワタシが




彼の力にならなくては…とそう固く心に決めたんだ。
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