雨の日晴れの日
帰り道
いつの日も二人一緒に通った帰り道…。
「ねえ…
太一あの道はもうなくなったんだよ」
今、貴方に問い掛ける。太一と二人…
熱い夏の晴れの日
「おいっ」
「梨華の手かせ」
そう云う太一の顔は
大きな態度とってても
いつだって真っ赤になってた。私たち二人は
お互い受験生の
中学三年生親に反対されながらも二人愛し合ってた。手だって繋いで
キスだって…それ以上の事もそれ成りにしていた。「今日ど‐する?」
私たち二人のデートスポットはいつも決まって
この帰り道の途中に
あるあの公園。
「少し寄ってこうよ」
長く一緒に居たくて
あたしは太一を公園に誘った。
「ねえ…」
「ど‐した?」
「私たち二人大丈夫?」
不安になってたまにあたしが聞く言葉…。
太一はいつだって
弱気なあたしを叱って抱き締めてくれる
「何云ってんだよ!
大丈夫に決まってんだろ‐が…俺らは愛し合ってんだろ?」そう云う太一の腕にはまるで二人を確かめるかのように、力が入っていた。
「そうだよね…
大丈夫だよね…」あたしはその震える太一の背中と力の入った腕を
強く強く抱き締めた。
“人は信じ合うことで繋がってゆける想い合うことで愛し合ってける”
太一があたしに
教えてくれたんだよ…。時計の針が午後7時を指す。二人は門限が厳しく長い間寄り添っては
いられなかった。
あたしの家の前。
名残惜しそうな声で
「また明日ね…」太一は笑って「また明日なっ!」
そう云ってキスを
くれたいつもの様に…何ヒトツ変わらないいつもと同じ一日あたしはこの日帰り道と云うものを
初めて心の底から
憎む事になるという事をこの時はまだ知らなかった…。去って行く太一の背中を眺めて振り返る太一に大きく手を上げ
手を左右に振り回す。
精一杯にあたしの気持ちを届ながら「ばいばいっ」大きな声で叫んだ太一の姿が見えなくなって家の中に入った。「梨華まだあの子と付き合ってるのね?」溜め息まじりの母の冷たい声があたしに問い掛ける
「関係ないよっ!お母さんには…これは太一とあたしの問題じゃん!口出ししないでよ!」そう怒鳴ってあたしは2階の自分の部屋に駆け込んだ。“ゴメンナサイお母さん…お母さんは大切だよ。だけど太一が本当に好きなの”あたしが母に反抗したのはこの年が最初で最後だった。
「ねえ…
太一あの道はもうなくなったんだよ」
今、貴方に問い掛ける。太一と二人…
熱い夏の晴れの日
「おいっ」
「梨華の手かせ」
そう云う太一の顔は
大きな態度とってても
いつだって真っ赤になってた。私たち二人は
お互い受験生の
中学三年生親に反対されながらも二人愛し合ってた。手だって繋いで
キスだって…それ以上の事もそれ成りにしていた。「今日ど‐する?」
私たち二人のデートスポットはいつも決まって
この帰り道の途中に
あるあの公園。
「少し寄ってこうよ」
長く一緒に居たくて
あたしは太一を公園に誘った。
「ねえ…」
「ど‐した?」
「私たち二人大丈夫?」
不安になってたまにあたしが聞く言葉…。
太一はいつだって
弱気なあたしを叱って抱き締めてくれる
「何云ってんだよ!
大丈夫に決まってんだろ‐が…俺らは愛し合ってんだろ?」そう云う太一の腕にはまるで二人を確かめるかのように、力が入っていた。
「そうだよね…
大丈夫だよね…」あたしはその震える太一の背中と力の入った腕を
強く強く抱き締めた。
“人は信じ合うことで繋がってゆける想い合うことで愛し合ってける”
太一があたしに
教えてくれたんだよ…。時計の針が午後7時を指す。二人は門限が厳しく長い間寄り添っては
いられなかった。
あたしの家の前。
名残惜しそうな声で
「また明日ね…」太一は笑って「また明日なっ!」
そう云ってキスを
くれたいつもの様に…何ヒトツ変わらないいつもと同じ一日あたしはこの日帰り道と云うものを
初めて心の底から
憎む事になるという事をこの時はまだ知らなかった…。去って行く太一の背中を眺めて振り返る太一に大きく手を上げ
手を左右に振り回す。
精一杯にあたしの気持ちを届ながら「ばいばいっ」大きな声で叫んだ太一の姿が見えなくなって家の中に入った。「梨華まだあの子と付き合ってるのね?」溜め息まじりの母の冷たい声があたしに問い掛ける
「関係ないよっ!お母さんには…これは太一とあたしの問題じゃん!口出ししないでよ!」そう怒鳴ってあたしは2階の自分の部屋に駆け込んだ。“ゴメンナサイお母さん…お母さんは大切だよ。だけど太一が本当に好きなの”あたしが母に反抗したのはこの年が最初で最後だった。