《短》紅の花、甘い蜜。
「え~ん! つかれたぁ! ヒカルぅ、おんぶ~!」
「もぉ・・・しょうがないですね」
(なんだ・・・?)
公園の近くの道を、
小学生か、と思うくらい小さい男と
眼鏡のガリ勉っぽい男が歩いていた。
あまりにアンバランスな2人だった。
でも、同じ制服を着ている。
「よい・・・しょっと」
「うわぁ~い! 高ぁい♪」
「軽いですね。ちゃんと食べてるんですか?」
「食べてるよぉ!
・・・おやつなら」
(・・・くだらない)
あの2人、とくに龍太郎の第一印象は、
「うざい」だった。
男のくせにヘンに甘える所が許せなかった。