アタシとじいさん
『俺な、明日の便で日本に帰るから』
唐突に言う翔ちゃん。
「え?大丈夫なの?」
『おう。事情が事情だし、親父もそうしろって言うからさ。
まぁ反対されても勝手に帰っちゃうけどね~♪』
「そっかぁ…ケンちゃん、喜ぶよ」
『そうだな。お前も1人で辛いだろ』
「ううん…アタシは…だって全部アタシのせいだし…」
『ひかり?』
「なに?」
『あのな、俺も事情は詳しくは知らないけど、これだけは言える。
今回のことはお前のせいじゃない』
「翔ちゃん…」
『だから気にすんな!ケンならそのうち目さますから!』
「うん…」
『日本着いたらまた連絡するから。今度は1回で電話でろよな!』
「はい」
『じゃまたな』と言って翔ちゃんは電話をきった。
ありがとう、翔ちゃん…