アタシとじいさん
「おいっ!しっかりしろ!
ってくっせぇな!おい、ひかり水持ってきてくれ」
アタシが来るなり、そう言ったケンさん。
玄関では誰かが横になっているようだ。
「う、うん…」
台所に行こうとしたら、トミさんが来た。
「どうした?こんな時間に…
ってあれ…そこで寝てるの、ズミさんじゃないか」
ケンさんに水を渡すときに、アタシも気がついた。
玄関前でガタガタやってたのは、泥酔しきったズミさんだったのだ。
「ほら、ズミ。水飲め。で、こんなとこで寝るな」
ズミさんはタバコとお酒の強い臭いをはなっていて、
これは何かあったな…
と、みんな思ったはず。
トミさんとケンさんが協力して、ズミさんを引きずるようにリビングに連れていった。