保健室の彼

担任が、明日以降の日程について説明してる。
てか、この人担任かな…全然話聴いてなかったからわかんないや。


私の頭の中は、今同じ校内にいる“彼”のことでいっぱい。

ぼーっとしてるうちにホームルームが終わったらしく、教室が騒がしくなった。

女子たちのアドレス交換の輪を早々と抜けて、私は、保健室に走った。


具合が悪いんじゃないよ。

そこに“彼”がいるから。


“彼”は、知的で、優しくて、スラッとしてて…

説明はあとあと!

私は、呼吸を整えて、ゆっくりとドアを開けた。
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