楽園の姫君
ふと自らの手を見たアナリアーナは、驚きの声をあげた。
それは繊細で長く、自分の見知っている手とは違うものだったのだ。


「あぁ、驚いたかい?」
と、青年は言った。

アナリアーナはいつの間にか近くにいた彼を見上げる。

青年はくすくすと笑っていた。


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