楽園の姫君
『というか、どうして私の名前……』
「言ったろ?俺は魔法使いだ、って。
だから俺に不可能は無い」
「それにしても、アナリアーナは長いね。
そうだな……じゃあ、アナリにしよう。
でも他の奴に呼ばせたら駄目だよ。アナリをアナリって呼んでいいのは俺だけだ」
『なんで?』
「アナリは気にしなくていい。
……どうせそのうち分かるだろうけど」
『え?』
「それもアナリは気にしなくていいことだ」
不満そうな顔のアナリアーナは見事に無視されていた。