もう、いいの。
その必死さは、
あたしの食い意地が
張ってるからであって、
決して、
時田と密会できるのを
楽しみにしていた訳ではない、
と、
思いたい。
「おなかがすいてるから、
仕事、
がんばりました。」
時田はにっこりした。
「いいこ。」
すっと傍にきて、
頭を撫でられた。
どきっ
とかした。
だから、
時田は女なんだって。
「
やめてよ、同級生じゃないか。」
「そうだっけ。」
「そう。でも。
おごってくれるから、
敬語使ってもいいかな。」
「現金。」
「で、どこへ連れてってくれるんですか?」