もう、いいの。
この辺に、
フランス料理なんて
洒落たものを食べられる
とこなんてない。
「決まってるだろ。ここ。」
待ち合わせたのは
居酒屋の前だった。
時田はその入口を指さしていた。
「ええっ。」
個人的には大好きな店だけれど、
おごっていただくときには、
何もここでなくても、と思う。
「バカ。自分の格好を考えろ。」
あたしは、
ジーパン姿だった。
それにTシャツ。
これでは、
高級店では
つまみだされるかもしれない。
行ったことないから知らないけど。