もう、いいの。


「ごめんなさい。」


「で?酔っ払って

オレに言ったこと、

覚えてる?」


にんまりわらって、

そばににじり寄ってくる。

近づくな。

心臓に悪い。

あたしはすっと身をひいた。

それから、今言われたことの

味を反芻した。

って。

「えっ!!?」

あたしが、何を??


「もしかして、覚えてないんだ?」


思い出そうとするほど、

頭の中が真っ白になる。


「あんなこと言っといて。」


今度は顔から血の気が

引くのがわかった。

あたしは一体何を

口走ったのだろう。


「ごめん、覚えてない。あたし一体…」


学はニンマリ笑う。


「さ、早く食べて。

あんたもいったん帰って

着替えないといけないだろ?」




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