もう、いいの。

いっそ、

秘密をネタに軽く脅して、

ここでの自分の地位を

押し上げる、なんて。

ああ、でも、

出世には興味ない。

でも、

働きやすくはなるかもしれないかな。

じゃ、キョーハクするか。

思っていると、


「希美ちゃん、

時田さんにここの案内してあげて。」


いきなり先輩に

言いつけられてしまった。


「えっ!!ええっ!!あたしがですかっ!!」


我ながら、嫌がりすぎたな、

とは思ったけれど、

時田はきっちり嫌な顔で

応酬していた。


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