S嬢様



そんな事を思っていると


―――「奈留?」


地獄へ葬りたいヤツの声がした


「晃…」


偶然此処に来たのかも知れないけど


非常に不快だわ


悠も美樹も驚いて言葉を失っていた


沈黙を破ったのは私、


「久しぶりね。
何の用かしら?」


「いや……
偶然見かけただけだから……」


「だったら今すぐ私の前から立ち去るのね。」


久しぶりに、睨む


大好きだった人を


一番怨んでいる人を




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