S嬢様
翌朝、
奈留は悠と一緒に仕事に向かう
奈留は悠の腕に抱き着きながら歩く
普段なら有り得ない光景だ
「奈留…腕……」
最近は、至る所にパパラッチがいるから
悠は控え目に言う
「私が甘えるのが嫌なの?」
上目遣いで悠を見上げる
「嫌じゃないけど……
パパラッチとか……」
いつもと違う奈留に悠は心臓がバクバクだ
「パパラッチ?
今更何よ。
私達が付き合ってる事は既にバレてますわよ?」
当たり前の如くに言う
確かに世間にバレてるけど、同じ家から出てくるのはまずかった気がする