ハート雲―・・・。
「...居た。波婁ーっ!」


波婁を見つけて名前を呼んでみた。



時間的に
頭ボーっとしてるしね...。


「あ、来た。」

あたしに気づいた波婁が
こっちに振り向いた。

「てか...眠い...。」

あたしは、
目を擦りながら言った。


「蒼音って...今誰も居ない?」


波婁からの急な質問で
眠気が消えた。


「は?誰って...?」


「...彼氏」



「...居ない。」


波婁からの質問内容に
驚きながらあたしは、応えた。


「良かったァ!
今連れて来てる友ダチがさ?
めちゃ彼女欲しがってて...
知り合いに居ないか聞かれたんだけど...
知り合いって...蒼音しか居ねーじゃん?」


「まさか...話した?」


「そそっ!
で、一回会ってみたいって言ったから
連れて来たァ!」


あたしの引きつった顔とは、
逆の明るい顔で波婁は応えた。


「えっ!今居んのっ!?」

「あ、けど...良い奴だって言っといたから!」


こう言いながら波婁は、
早速例の友ダチをあたしの目の前に出した。
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