蒼い月を見つけたら
夢を見た。
長い銀髪の美しい女性がゆっくりとかがんで自分の頭をなでた。あまりに美しい瞳の若草色に吸い込まれそうになり、釘付けになった。
「この子が、次のルナよ。」
そこでようやく自分がまだ幼い子供だということを知る。
女性の隣に控えていた黒髪にすみれ色の瞳の少年が慌てたように諭す。理知的な切れ長の瞳が印象的だった。
「ルナ様。ですが・・・」
「大丈夫。この子なら大丈夫よ。」
女性はにこりと笑う。
「ねえ、そうでしょう?」
女性の笑顔が少しずつかすんでいく。
まるで古いビデオテープのように画像が乱れていき、ミアは深い眠りのそこへと誘われた。