**Grief**
8時10分…。
「やっべぇ!!11分もオーバーしてる。すいません、では行ってきます!!」
「うん、がんばってね。」
「はいっ!!」
等先輩の応援を背に全力で廊下を走る。
やっぱり、ビニール袋たちが走るのを邪魔するけど無視した。
でも、そのことを後悔したのは言うまでもない。
無視した袋につまづいて、勢いよく押したインターフォンはベキッといい、その拍子にバランスを崩してついた左腕と壁の間に挟まったビニール袋からはベシャっという音が出た。