星色模様〜幼なじみの君と〜
「まじで作ったんだ…」

「え、嫌…だった?」


少し目を見開いた颯にぃの真意はよく読み取れない

「全然、さんきゅ」

だけど、次の瞬間、私の知る優しい笑顔を見せてくれて、私は一安心

後は、味よね。放課後にでも聞きに行こう




「足りるかなぁ、少なかったらごめんね」

「ん?大丈夫だよ」

「感想聞かせてね?」


私の問いにあぁと応えてくれて、私達は学校までの道のりを一緒に歩いた


今では見慣れたスーツ姿。いつ見てもかっこいいなと思いながら、時折颯にぃに目を向け歩く


「里緒が弁当なんて、成長したよな」

「私だって料理くらいするもん」


何だか子どもだと言われているようで

「悪い、そうだよな、女らしくなったな」

え…


颯にぃは私を嬉しくさせたいのか
喜ぶ事を言ってくれる颯にぃに、元から女だもんとか言い返すのもせず

ただただ嬉しかった


< 19 / 319 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop