星色模様〜幼なじみの君と〜
リアルって…

本当にそう思ってるんだからね


「里緒がもっとおっきくなってからな」


あの日と同じ台詞に私は何だか悲しくなってしまった


「違う…、里緒が卒業して大人になったら…俺が言うから」

「え…」

「予約」


後ろを振り向いた私に颯にぃがキスをしてきた

ハッキリとは言わないけど…それって…プロポーズの予約?

でも、私、待てるよ

きっと待てる

私が大人になるまで

颯にぃを想う時間が長かったからこそ


だから今は
未来に繋がる今の幸せが私の幸せ


「…颯にぃぃ〜っ」

「泣くなよ」


聞ける日が来るといいな


「…もっとキスしてくれたら、泣かないよ?」

「子どもかよ、いや、誘ってるだろ」


.
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