星色模様〜幼なじみの君と〜
電話の向こうでニヤニヤしてる稜平が想像できた


「もー稜平になんか宿題見せてなんかやらないもん」

『は?おい、ちょっと!マジ俺終わる気しないんだって』

「いーや」


もう、明後日には新学期


『明日、海は家の用事あって部活来れねーみたいだし…』

「じゃあ自分でやって!あ、明後日の朝、海君に見せてもらえば?」

『めんどくせーよ。里緒が明日持ってきたら手っ取り早い』



ほんと、早く終わらせとけばよかったのに


私なんて颯にぃと約束通り頑張ったんだから

うまく、のせられてる私だけど



『里緒お願い』

「…はぁ、分かったよぉ」


しつこそうだから、しょうがないと了承した



と、思った所…



いきなり携帯が私の手から離れていき、稜平のサンキューという声が遠ざかって


次の瞬間




「駄目だ、田中自分でやれ」



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