星色模様〜幼なじみの君と〜
「んっ……ぁ…ふ」


大きくない通りでよかった

こんな場面、前から丸見えだよ

人や車の少ない道路に感謝した



なおもキスは続いて、苦しくなってくると、唇が離れ、だけど再びキスが始まる

キスで酔いそうなくらい



いつの間にか助手席のシートは倒されて、私もつられて倒された



「颯…にぃっ」



きっと真っ赤な顔な私は涙目ながらに颯にぃを見上げた



「…いちいち可愛い」



駄目だ
颯にぃの前じゃあ、力なんて抜け切る



そんな甘く優しい顔を私以外には見せないで



最後に短くチュッと触れるだけのキスをされ、起こされて、車を出した



「…あー…危ね」

「?」

「…初めてが車なんて嫌だろ?」



その瞬間みるみるうちにまた真っ赤になる

そんな私に笑う颯にぃ



「馬鹿ぁっ///」

「ハハ」



だけど愛しい

私だって颯にぃだけ

キスするのもそれ以上も…颯にぃ限定


.
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