セツナイ恋愛短編集―涙と絆創膏―
私は今
キミの事考えてた



「…覚えててくれたんだ私の誕生日」



もしかして

あの日の約束

覚えてたりする?



私の心の声に答えるように
彼は言う



「忘れたことなかったよ
別れたあの日の約束で

忘れられなかった」




トク、と


胸が打つ




6年前
私達は別れた


理由は些細なこと


徐々に
気持ちが離れて



嫌い合って
別れたわけじゃなかった


ダイスケと別れた
その日


私は
気まぐれに
こう言った


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