セツナイ恋愛短編集―涙と絆創膏―
私は家をでて

違うマンションを借りることにした



知らなかったけど
タカヤマさんは今までに

数々の女子社員に手をつけているらしい



今となっては
腹立たしいけど


私がタカヤマさんと
一晩を過ごした次の日


タカヤマさんは
目の上にタンコブが
できていた



牽制に対する
ルージュの抵抗が
効いてしまったらしい



…前からタカヤマさんが来る

向こうも私に気がついた


すれ違いざまに

「おはようございます」

私は何事もなかったように笑顔で
挨拶をした


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